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アランの舞人
2009-05-04 Mon 11:02
今年のゴールデンウィークは、久しぶりに読書週間にしようと思っていたのですが、その手始めに読んだ1冊がこちら。

アランの舞人 (ハヤカワ文庫 FT―アラン史略 (81))

絶版になっているのですが、面白いということで友人からお借りしました。
アラン史略としての順番は、「冬の狼」→「アランの舞人」→「北の娘」なのですが、この「アランの舞人」から読んだ方がいいよ~というアドバイスをいただきましたので、読むのはこれが最初です(笑)。

アランのいう架空の国を舞台にしたファンタジーなのですが、魔法とか空想上の生き物とかは出てこなくて、そこに住んでいる人間たちの物語・・・という感じ。
独自設定として「チアリ」という舞人(戦士)集団が出てきます。
あらすじを読むと、アラン史略というこのシリーズは、この「チアリ」という存在を核に書かれているようですね。

さて、この「アランの舞人」の主人公は、幼い頃、戦で片腕を切り落とされた青年。
片腕がないせいで、周囲からバカにされ続け、コンプレックスの塊みたいな感じに育ちます。
主人公は、北方の砦で書記のような仕事をしつつ寂しく暮らしているわけですが、ある日、生き別れになっていた兄が迎えに来る・・・というところから物語は始まります。

なんと、この主人公の兄は、国中の憧れの的である「チアリ」のリーダー。
生まれ故郷まで旅をしている間に、弟クンの兄への憧れはさらに、さらに高まっていくのでありました(笑)。

この物語のテーマは、「自分の居場所を探す」みたいな感じかな~と思っていたんですが、もちろんそれもあるけど、ぶっちゃけ兄と弟の恋愛ドラマでした。
ハヤカワFT、頑張ったな~という感じなくらい、兄と弟が絡んでます(爆)。
この本が出版されたのが1985年ですから、BLなんて言葉も無かった時代じゃないですかね~。
兄の恋人(←もちろん男)という存在も出てきて、弟クンはいろいろとうだうだ悩んでいて、そこが面白い(笑)。
この世界、男×男(さらには近親相姦だったとしても)はタブーでも何でもないようです。

とはいえ、ただの恋愛モノに陥ることはなく、他にもいろんなドラマが絡んできます。
弟クンの精神的な成長とか、アイデンティティの確立とか。
あと、迫害され、本来の部族から追放された人々との関わり合いというのも、この本における重要なテーマの一つなのかなと。
なにしろそれが、意外な結末への布石だったりしますからね。
最後の方は意外な展開で、読んでいても一瞬何が起こったのかよく判らなかったほどでした。

絶版になっていて手に入れるのは大変ですが、ファンタジー好きで、兄×弟が好きな方にはおすすめです。
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